個別銘柄分析(日本)

【4502】武田薬品工業は長期投資銘柄なのか?〜個別銘柄分析〜

皆さんこんにちは!ゆとり薬局です。

今回は国内製薬メーカー首位である武田薬品工業への長期投資を分析していきたいと思います。

ゆとり薬局自身は武田薬品に憧れていました。数年前に最終面接で落とされる前までは。笑

 

それはさておき、今回は個人投資家として、武田がしっかりとリターンを与えてくれる企業がどうかを数値で判断していきたいと思います。

もちろん今回もバフェットの考え方を参考に集中&長期投資にふさわしい銘柄かをみていきます。

また、ゆとり薬局は薬剤師で、武田の薬も毎日触れていますので、薬剤師目線でもしっかりと判断していきたいと思います。

 

ゆとり薬局
結論から申し上げると、

大規模買収に乗り出し、業績が非常に不安定ですので投資は見送りです!

 

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武田薬品工業のビジネスモデル

武田薬品工業グループは、主に医薬品事業を展開する。【事業内容】同社は、日本及びその他の地域において医薬品、一般用医薬品、医薬部外品及びその他のヘルスケア製品の研究開発、製造、販売を行う。研究・開発機能については、「オンコロジー(がん)」、「消化器系疾患」、「希少疾患」、「ニューロサイエンス(神経精神疾患)」の4つの疾患領域と「血漿分画製剤」及び「ワクチン」の2つのビジネスユニットに研究開発分野を絞り込み、主に日本と米国に配置した研究開発拠点において、パイプラインを強化するため研究開発を行う。楽天証券より引用

 

国内の製薬業界を牽引する武田薬品ですが、日本国内の売り上げはおよそ18%しかありません。

半分が米国市場の売り上げとなっていて、グローバル企業の側面を兼ね備えています。

 

企業HPより引用

 

売上高の高い製品(薬価ベース)

【2018年医療用医薬品売上高トップ20】

引用:https://answers.ten-navi.com/pharmanews/16487/

上の表は2018年の医療用医薬品の売上高トップ20です。

武田薬品の薬はアジルバ(708億円)、タケキャブ(580億円)の2製品がランクインしています。

こちらの薬は薬剤師としても医療現場でよく見かける薬で、ドクター、患者さんからの評価もまずまず高い医薬品ではないでしょうか。

特にタケキャブはピロリ菌除菌の併用療法でも使われ、除菌率の向上につながっています。

 

ただし国内首位の製薬メーカーの割にランクインしているのが、8位と11位の2製品だけですので、少し寂しいところです。

 

パイプライン

企業HPより引用

続いてパイプラインです。

アイルランド製薬大手のシャイアー社を買収したことにより、オンコロジー領域に強みを見出しています。

しかし、この買収はほぼ同規模の会社を合併したことにより、武田の財務力としてはリスクと隣り合わせになっています。

利益にも非常に影響が出ていますので、詳しくは後述します。

 

また、これは新薬メーカーの企業全般に言えることですが、新薬開発のビジネスモデルの最大の欠点が主力薬の特許切れです。

薬の利益率は非常に高いものの、利益をあげても次から次へと新製品開発へ再投資しなくては生き残ることはできないのです。

武田としては、オンコロジー領域を中心になんとか活路を見出したいと考えているのではないでしょうか。

 

事業規模

  • 時価総額:69,659億円
  • 従業員数:連結 49,578名 単 5,291名
  • 設立:1925年
  • 上場:1949年
  • 平均年収:1094万円

 

事業規模としてはおよそ7兆円を誇る大型株となります。

古くは医薬品の卸会社として1700年代から続いている老舗企業です。

第1回の銘柄分析のブリヂストンと比べると、時価総額の割に従業員数が少なく、平均年収も高くなっています。(ブリヂストンは730万)

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武田薬品工業の業績通信簿

ここからは武田薬品工業の業績をみていきたいと思います。

前回同様、5段階評価(1〜5)の通信簿形式です。

指標としては、売上高、当期利益、ROE、ROA、EPS、自己資本比率から考察していきたいと思います。

各指標の右側の数字が評価値となっています。

 

売上高【3】

売上高は少しデコボコしていますが、買収の効果もあり右肩上がりとなっています。

業績予測でも大幅増収の見込みとなっています。

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当期利益【1】

当期利益はデコボコして非常に不安定な状態となっています。

また近年も買収の影響があり、利益を増やせていません。

業績予測でも減益の予想となっています。

投資対象としては持続的に利益を残せる企業とは言い難い状態となっています。

 

ROE【1】

【ROEの推移(%)】

  • 2015/03  -6.33
  • 2016/03  3.92
  • 2017/03  5.98
  • 2018/03 9.60
  • 2019/03     3.05

 

ROEに関してもバフェット基準となる12%を持続的に残せる銘柄とは言い難いです。

こちらも買収の影響もあって数字がデコボコしています。

持続的に利益を伸ばし続けれるかどうかは判断できない状態になっています。

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ROA【1】

【ROAの推移(%)】

  • 2015/03  -3.39
  • 2016/03  2.10
  • 2017/03  2.64
  • 2018/03 4.55
  • 2019/03     0.79

 

ROAも非常に低い水準と言わざるを得ません。

バフェット基準の12%を1年もクリアできていません。(ちなみに国内2位のアステラスは11.7%)

武田はレバレッジ体質の経営と言えるでしょう。

レバレッジは市場環境が悪化すると裏目に出るため注意しなければなりません。

 

EPS【1】

【EPSの推移(円)】

  • 2015/03    -185.4
  • 2016/03  102.3
  • 2017/03  147.2
  • 2018/03     239.4
  • 2019/03     113.5
  • 2020(予)    -175.3

 

EPSも非常に各年でバラツキがあります。

持続的に利益を上げ続けれる企業かどうかは判断できません。

 

自己資本比率【2】

【財務状況】19/09

  • 自己資本比率 37.8%
  • 利益剰余金 1,477,589百万
  • 有利子負債 5,024,610百万
  • フリーキャッシュフロー(19/03) -2,507,219百万

 

自己資本比率は37.8%と少し低いです。

40%は欲しいところでした。

しかしながら抱えてる有利子負債(約5兆円)がとても大きいのが特徴です。

大型買収をしたため、キャッシュフローがマイナスとなっています。

 

現状の株価とPER

続いては株価を見てみましょう。

  • 株価:4347円(20/01/25現在)
  • PER(連):38.3倍

 

EPSにバラツキがあるためかPERが比較的高い状態になっています。

割高か割安かは一概に判断できません。

 

チャート

5年間のチャートは右肩下がりとなっています。

長期投資としては我慢が必要な銘柄になるかもしれません。

 

株主への還元は?

続いて株主への還元をみてみましょう。

配当利回り

配当利回りは4.14%と高配当株となっています。

過去5年で見てみると増配もありませんが、減配もありませんでした。

高配当銘柄ではあるかもしれません。

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株主優待

武田薬品工業は現状では株主優待はありませんでした。

 

総評【1.5】〜大型買収が今後に与える影響を予測できない〜

武田薬品工業への長期投資はアリかをまとめてみました。

  • 売上高:3
  • 当期利益:1
  • ROE:1
  • ROA:1
  • EPS:1
  • 自己資本比率:2

 

総評【1.5】

売上高は伸びているが、大型買収によって利益が取れていないため長期投資としては見送らざるを得ない。

現状では有利子負債が大きいため、市場環境によって業績が左右されやすい可能性がある。

一方で高配当銘柄であるため、配当メインで長く持つ場合は、要検討か。

 

ということで今回は見送りという残念な結果となりましたが、これはバフェットが求めるような長期投資銘柄かどうかの観点から見てみました。

短期での投資や求めるものが異なれば投資対象となり得るので、是非参考の一つにしてもらえると幸いです。。

尚、全ての投資は自己責任ですので、くれぐれもご自身でも銘柄分析を行ってみてください。

今回は以上になります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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現在30歳の長期投資家×助っ人薬剤師×ブロガー 日本全国を転々と活動しており、日本中が仕事先と自負している。 現在、愛知県で活動中。出身は大阪。 どうすれば経済的、時間的、精神的に自由になれるか、日々行動中。 ブログは週2で運営中。現在200記事超。YouTubeも元気に更新中!

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